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いまの広告の傾向は、どうなんだろう。
これからの広告は、どっちを向いていくんだろう。

そんな大きなテーマを念頭に置きながら、連日新聞に折り込まれてくる流通関係のチラシ、中でも通信販売のチラシをじっくりと見てみました。
ものを売る。それ自体非常に難しくなっている理由として、想定ターゲットは見えていても、そのお客さまをどう探したらいいのかが分からない、という声をよく聞きます。逆に言えば、お客さま自身に飛び込んできていただける入口があれば、もっと売ることが出来る、業績を伸ばせる。そんな、超優秀営業マンの代わりになる方法の一つに、通販チラシがあると目を付けました。どうすればお客さまを購入まで誘導できるのか、CPI(一人の見込み客を見つけるために必要な経費/Cost Per Inquiry)、CPO(一つの注文を得るまでの販売コスト/Cost Per Order)を抑えながら、最大の効果を発揮するためにはどうすればいいのか。費用対効果をさらに高めるチラシのヒントを、実際のチラシを例に挙げながら探っていきたいと思います。

通販広告自習室Vol.5

広告は、課題を解決するためにある。あなたの悩みは、何ですか?

企業の悩み、お客様の悩み、一挙に解決する方法とは。

 商品やサービスを販売する際、営業や販売員はお客様にセールストークを行います。このシナリオがそれぞれの腕の見せどころ。どのようにストーリーを展開し、購入・採用に結びつけるのか、一人ひとりが何かしら秘策を持っています。中でも、最初の1分間。お客様の心をガシっとつかむ導入が何よりのポイントになっていきます。大前提として、お客様は営業マンのお話を聞きたいとは思っていません。出来れば、今すぐ帰ってほしい。そんな状況の中でいきなり「今、貴社はこんなことでお困りになっていますよね」と切り出されたらどうでしょう。図星ならば「ちょっと続きを───」となるはずです。
 広告でも同じことが言えます。例えば、毎朝新聞に折り込まれてくるチラシ。読んでいる人に関係ない商品やお店の告知は、全く素通り。一瞥すらしないでお払い箱行きです。しかし、逆に言えば「読み手に対して、いかに関係あることを伝えるか」。これが見つかれば、文字通りつかみはOK。ましてや、読み手が悩みを感じていることに答える、となれば広告効果は高くなっていくはずです。
 より多くの人に関係あることを(正しく言うと、より多くの人に関係があるように思わせるメッセージを)、実証広告で伝える。今回は、このサクセスプランづくりがお話の主題です。

イメージ

通販チラシ
ターゲット設定、認知度アップなど、
多くの課題を実証広告で解決。

 広告が果たす役割とは何でしょうか。モノやサービスを売ること。新商品を認知させること。イベントに多くの人を集めること。企業イメージを高めること───。どれもこれも正解です。しかし、もう少し大局的に見ると広告の本来の役割が見えてきます。あれこれある広告効果をひと言で語ったらどうなるか。私は広告を「課題を解決するための手法」と理解をしています。例えば、ある通販の会社が新商品を発表したとします。当然、はじめは誰もその商品を知りません。「知られていないから、知らせたい」という課題は、広告が解決出来る仕事です。逆に、「販売開始からかなりの時間が経過し、売り上げが伸びていないから挽回したい」。この課題も広告が解決してくれます。今、貴社が抱えている課題は何ですか。通販業界の方がこれをお読みになっているのなら、もっと話を具体化します。「想定しているターゲットに売れていますか?」「商品の認知度はいかがですか?」「価格競争に巻き込まれていませんか?」これらの課題の答えを、広告づくりで見つけてみましょう。

例えば、新商品の告知。ファーストステップは、
試用者の声をいただくために広告を。

 ケーススタディで広告の作り方をご紹介しましょう。「新商品の認知を図りたい」という課題を抱える通販会社がチラシとWEBを使って広告展開をする場合です。まず、誰も知らない商品ですから、認知していただくために商品を試していただく必要があります。つまり、無料トライアルキャンペーンを第1弾として実施します。
 ここで忘れてならないのは、感想をいただくこと。出来るだけ具体的に書いていただけるように質問も工夫します。年齢、職業、家族構成など基本的なプロフィールはもちろん、スキンケア用品なら使用前、使用後の肌の変化、肌の手入れに必要な時間の変化、家族や友人の評価、自分自身の評価など、詳細に書けるように詳細な質問を予め記載しておきます。また、肌の変化を果物に例えると、など、イメージしやすい例を挙げるのもテクニックの一つです。「キウイの皮のようにざらざらしていたのが、トマトのように柔らかく、瑞々しくなりました」という答えが返ってきたら成功です。ここまで書いたらおわかりのように、第1弾の広告は、第2弾の実証広告をつくるための素材をいただくためにあります。

3つのチェックポイント

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