トリテク~スマホで広告動画を撮るための基礎知識&ちょっとしたテクニック VOL.3 撮影は計画的に

2022.08.29

広告動画をスマホで撮影するちょっとしたテクニック。 3 回目は「撮影は計画的に」です。

たとえば広告動画でレストランの店内の様子を撮影する場合。 入口を撮影して、テーブル席をいろんな角度で撮影して、カウンターを撮影して、キッチンを撮影して…。 そして後日になって「窓際の席も綺麗だから撮った方がいいのでは?」なんて思いつく事があります。 そうすると、何が起きるか。 他のシーンでは窓から夕方の光が差し込んでいるのに、窓際のシーンだけ真っ昼間だったり。 他のシーンではテーブルに置いている花が、窓際のシーンでは消えてしまっていたり。 動画の構成で窓際のシーンだけ完全に別にできれば気にならないかもしれませんが、席をいろんなアングルで 次々紹介する中に入れたい場合だと、1つだけ浮いてしまいます。

天候や時間に左右されない撮影でも同じです。 いくつかの商品を、外の光の差し込まない部屋の中で撮影するなら、同じように撮れるはず。 だからこの商品だけ後日撮っても大丈夫…と考えていると、落とし穴があります。 カメラ(スマホ)のセッティングが少し違っていて、明るさが違ったり画質が違ったりする事があるのです。

人気 YouTuber さんの、YouTube を始めたばかりの頃の動画を見ると似た事が起きている事があります。 同じように部屋で喋っているだけの動画なのに、1日目の投稿動画は明るく、次の投稿動画は少し暗い。 その次の動画は音声がやたら小さい…とか。
YouTuber さんが慣れて行くにつれ、そういう差はなくなっていきます。

これは YouTuber さんが何度も投稿する中で試行錯誤を繰り返して、カメラやライトやマイクのセッティングを しっかり決めるからできるのです。

もちろん、編集の段階で明るさや色味は変更できます。 けど、ほぼ同じ印象にできる場合もあれば、どうしても違和感が残ってしまう事もあるのです。

広告動画の撮影は、どんどん新作動画を作りながら練習できる YouTuber さんとは違います。 初心者でも、一度でいいものを撮りたい。 なので、同じグループのものは同じ日に1度に撮影した方がよいです。 例えば、店内の様子の撮影は1日目、商品を1つ1つ撮影するのは2日目、スタッフ紹介は 3 日目の〇時に全員 来てもらって1度に撮影、外からの様子は天気のいい日を待って撮影、など。

そのためには、何を撮影したいのかをしっかりリストアップする事が大事です。 同じものでも、1つのアングルで撮るものか、複数のアングルで撮るものか。 似た商品も撮影すべきか。商品だけで撮るか、人物が商品を使っているところを撮るか。 リストアップも撮影前日に急いで考えるのではなく、余裕をもってリストを作り、後からふと思いついても大丈 夫なようにしておきましょう。 テレビや映画を見ていて、「こういうの素敵!ウチの広告でも!」って思いつく事なんていっぱいありますから ね(笑)

撮影プランを作る事は、映像の明るさや画質を一定にする事以外にも役立ちます。 例えばモデルさんに頼んで商品を紹介してもらう場合。 あるいは、撮影用のライトやオブジェをレンタルして撮影する場合。 後から追加で動画を撮影したいと思った時、モデルさんや機材レンタルにまた依頼しなくてはいけません。 急に思いついても撮影日は更に後日になり、動画編集も遅れ、広告の公開も遅れてしまいます。 モデルさんじゃなくてお店のスタッフさんに出演してもらっている場合でも、スタッフさんの出勤日を考えなき ゃいけないし、もしかしたらスタッフさんが髪を切って髪型が変わっている事だってあるかもしれません。 それでは困りますよね。

撮影するもののリストアップとプランを作る事の大事さ、わかっていただけたでしょうか。 少し大変ですが、撮影プランは余裕をもってしっかり練って作りましょう。 「撮影は計画的に!」