トリテク〜スマホで広告動画を撮るための基礎知識&ちょっとしたテクニック VOL.6 スマホのカメラ設定を見直そう
広告動画をスマホで撮影するちょっとしたテクニック。今回は「スマホのカメラ設定を見直そう」です。
スマホのカメラ設定はいくつか注意すべき点があります。 全部を覚えるのは大変ですので、今回は基本的な部分だけ説明いたします。 iPhone を例にして説明しますが、Android でもほぼ同じ設定があります。
設定→カメラと進むとこのようなメニューがあります。
まず「フォーマット」。
これは、「写真や動画のファイルをどのような形式で保存するか」という設定です
写真や動画のファイル形式は数多くあり、iPhone の動画撮影の場合は「高効率(HEVC)」と「互換性優先(H.264)」 から選択できます。
後に説明する 4k/60fps や 1080p/240fps の動画を撮影する時は、「高効率(HEVC)」を選択する必要があります。 だったら「高効率(HEVC)」の方がいいのでは、と思う方も多いと思います。 しかし、「高効率(HEVC)」はまだ新しいフォーマットです。
PC によっては再生できなかったり、編集ソフトも対応していなかったりします。 プロの動画編集者に依頼する場合は普通その心配をする必要はありません。 しかし自分で編集したい場合、またはプロに依頼する前に自分の PC で再生して確認したい場合、動画フォーマ ットを変換しなければいけないかもしれません。 そういう手順が煩わしい方は、「互換性優先(H.264)」が「無難」と言えるでしょう。
次は「ビデオ撮影」の項目。
こちらでは動画のサイズとフレームレートが選択できます。
「720p HD」「1080p HD」「4K」は動画のサイズです。
「720p HD」は一番サイズが小さいため画質が劣り、「4K」はサイズが大きく高画質になります。 「30fps」や「60fps」はフレームレートです。
フレームレートとは、1 秒間あたりに表示される画像のコマ数です。
「30fps」だと 1 秒に 30 枚、「60fps」だと 1 秒に 60 枚の画像が表示されます。 フレームレートが高いほど動画は滑らかになり、スロー再生してもカクつきが気にならない動画になります。 ついでに設定の「スローモーション撮影」の項目も見てみましょう。
こちらでは動画のサイズとフレームレートが選択できます。
「720p HD」「1080p HD」「4K」は動画のサイズです。
「720p HD」は一番サイズが小さいため画質が劣り、「4K」はサイズが大きく高画質になります。
「30fps」や「60fps」はフレームレートです。
フレームレートとは、1 秒間あたりに表示される画像のコマ数です。
「30fps」だと 1 秒に 30 枚、「60fps」だと 1 秒に 60 枚の画像が表示されます。
フレームレートが高いほど動画は滑らかになり、スロー再生してもカクつきが気にならない動画になります。ついでに設定の「スローモーション撮影」の項目も見てみましょう。
お店に置くサイネージでも 4K 対応のものは滅多にないでしょう。
YouTube に投稿する場合でも、「4K/60fps」だとファイルサイズが大きくなり、視聴者が再生しづらくなるだけ です。 綺麗な景色を大画面で見てもらいたい観光ビデオ等なら「4K/60fps」の価値もあるかもしれませんが、普通の広 告動画では必要ありません。
ファイル容量なども考慮すれば、最大で「1080p/30fps」で充分でしょう。 ちなみに、「1080p/30fps」は一般的なテレビ放送と同じです。
逆に、高画質で撮影した方がいい場合もあります。
例えば、編集で動画を拡大したい場合。 人物の全身を撮影しておいて、全身→顔だけのアップになるように編集して欲しい時などですね。 拡大すると画質は劣るので、そういう編集をしたい場合はあらかじめ「4K」で撮影してください。 フレームレートも同様です。
編集でスローモーションにして欲しい時は、あらかじめ 60fps で撮影すれば、スローモーションにしてもカクつ かない映像にすることができます。
4K と 1080p、30fps と 60fps の比較動画サンプルを作りましたのでご覧ください。 (スローモーションはもっと滑らかに編集する方法がありますが、今回はあえてその方法を使っていません)
いかがでしょうか。
画質やカクつきが気になる方もいれば、あまり気にならない方もいると思います。
スマホで見るか PC で見るかの違いもあるでしょう。 これぐらいの違いなら「1080p/30fps」でもいいと思うか、やはり気になるしズームやスローを多用したいから 「4K/60fps」で撮影しようと思うか、それはみなさんが判断してください。
以上、スマホのカメラ設定の基本中の基本の部分を説明させていただきました。 フォーマットにしても、動画のサイズとフレームレートにしても、「利便性」と「高画質」のどちらを取るかとい う話ですね。 ファイルサイズが大きくなると、撮影した素材を動画編集者に送る時も大変ですし、編集時間も余計にかかる事 になります。
広告動画をどこで流したいか、どのような編集をしたいかを考慮して、選択しましょう。