何者からかの手紙
2015 年 12 月 28 日学生の頃は読書が趣味で手当たり次第に本を読んでみたりしていたのですが、昔ほど本にかける時間・情熱は少なくなってしまいました。最近話題になったA川賞小説も読んでみたところ、内容はもちろん面白かったのですがいかにも文学!という感じでしばらく活字とご無沙汰していた頭には刺激が強くクラクラしてしまい、口直し(?)にH野氏の小説を読んだらとても読みやすかったです。
今回紹介したいのはそんな「さくっと手軽に活字を読みたい、それでいて面白いものが良い」という、ライト・コアを問わず読書好きの方にお薦めしたい「封筒小説『何者からかの手紙』」です。
出典:古本トロニカ
その名の通り封筒に入っています。4枚の手紙形式で小説が綴られていて、なんだか本当に自分宛に書かれたものを読んでいる気分になりますね。電子メール・LINEが普及した現代で手紙を貰う機械は少ないでしょうから、実際手に取ったら封筒のペラペラとした手触りに感動してしまいそうです。
差出人は応援団長や探偵など様々で、例えば応援団長からの手紙は、あなたを応援してくれる内容になっています。中には火曜日や未來なんてもはや生物ですらない差出人も。どうやって手紙を書いたんでしょうか。非常に気になります。
個人を特定しない「何者からかの手紙」が届くというコンセプトで書かれた封筒小説『何者からかの手紙』は、BOOKSOUNDSから一通150円で現在48種類刊行されています。愛知県では幸田駅前書店のみ取り扱っているようです。興味を持った方は是非。
(文=R.F)